12月3日,ノルウェー科学技術大学での博士論文審査にopponentとして参加してきました.

opponentというのは辞書には議論の相手,敵対者,反対者などと書いてあります.今回の場合は,博士論文を精読してその内容について博士候補者に質問したり,欠点を指摘するなど,博士論文に対する厳しい攻撃を加える人の役割です.
この攻撃に耐え抜けたときのみ,審査を通過して博士になれる,というわけです.ですので審査は”PhD defense”と表現されます.

金野が極東からノルウェーまで呼ばれたのは,博士論文の分野が金野の研究分野と丸かぶりだからだと思われます.近い分野の偉い先生を審査に呼ぶのではなく,まったく同じ分野の研究をしている人を呼んで戦わせるらしい.

8月にスウェーデンに出張しているとき,ノルウェーの偉い先生からメールが届きました.メールのタイトルが”Opponent”.びびりました.
内容を読んだところ,博士論文のopponentになれということ.スウェーデンのホテルで,opponentはどんな意味で何をすればいいのか調べてから,承諾の返信をしました.

博士論文のPDFファイルが送られてきて,それを査読してコメントを返したのが10月末でした.ぜんぶで290ページもある論文で,また締切がちょうどうちの学科のJABEE実地審査の時期と重なっていたため,その直前の九州出張の期間や実地審査の待機中などに査読したりコメントを書いたりしていました。あの数日はハードだった….

でも自分と同じ研究分野なので,論文の勘所はだいたい分かりました.論文を書いた人には悪いのですが,欠点や突っ込みどころも容易に見つけられました.自分も同じところを失敗したり,時間をかけて検討したりしてきたわけですから.

そして12月3日の本審査に至るわけですが,それについては稿を改めたいと思います.

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